Castra Arutela, ルーマニアのパウシャにあるローマ軍の要塞
カストラ・アルテラは、ルーマニアのヴルチャ県にあるオルト川の左岸に建てられたローマ軍の要塞です。川に沿って走る要塞の連なりであるリメス・アルタヌスの一部で、属州の国境を守る役割を担っていました。
この要塞は西暦137年から138年頃にローマ帝国の権威の下で建設され、シリアから連れてこられた射手が駐屯していました。オルト川沿いの国境戦略が変わった西暦223年頃に放棄されました。
「アルテラ」という名前は、オルト川の古代名であるアルトゥスに由来し、要塞もこの川から名前を取っています。遺跡の周りを歩くと、今でも壁の輪郭をたどることができ、かつて正門が立っていた場所も見えます。
遺跡はヴルチャ県のパウシャの近くにあり、ポイアナ・ビヴォラリからの地方道で行くことができます。地面がでこぼこしている場所があるため、歩きやすい靴が適しています。
遺跡からの出土品は、ここに駐屯していたシリアの射手たちが自分たちの宗教的慣習を持ち込んだことを示しており、ローマ領ダキアではほとんど他に見られない神々の崇拝の痕跡も含まれています。これにより、この要塞は、公式の記念碑ではなく個人的な品々を通して、帝国の広がりを実感できる珍しい場所となっています。