富岡製糸場, 群馬県富岡市にある器械製糸工場跡
富岡製糸場は、東京から北西約100kmの群馬県富岡市にあった官営の器械製糸工場です。木骨レンガ造の建物群には、300釜の繰糸器を備えた繰糸所や繭倉庫が含まれ、赤レンガの壁に高い窓と白い鎧戸が並ぶ1870年代の姿をよく残しています。
政府は1872年、フランスの技術を日本に導入し、国を主要な絹の国にするためにこの事業を設立しました。フランス人技師が建設と初期の運営を監督し、その後日本人専門家が経営を引き継ぎ、さらに知識を洗練させました。
製糸場の名は富岡の町に由来します。初期の工女には旧士族の娘が多く、1878年までに設けられた工女余暇学校で読み書きを学び、フランス人教婦から製糸技術を習いました。和田英のように他工場の指導に赴いた人もおり、その『富岡日記』が当時の暮らしを伝えています。
ツアーは日本語で行われますが、多言語対応の音声ガイドで各部屋や機械について詳しく解説しています。敷地内はほぼ平坦で歩きやすく、生産建物の上層階へは数段の階段があります。
19世紀の機械は、1987年まで操業が続き、設備がそのまま保たれていたため、今も元の場所に立っています。木製の糸巻きや金属製のフレームには、1世紀以上の日常的な作業による傷や摩耗の跡があります。