キングス・ラングリー宮殿, イングランド、キングス・ラングリーにある宮殿跡。
キングス・ラングリー宮殿は、3つの中庭を囲むように建てられた中世の王宮の遺跡です。跡地には、調理場、パン焼き場、使用人用の部屋などが点在しており、王が滞在していた当時、この場所がどのように機能していたかを示しています。
カスティーリャのエレノア女王が1276年にこの土地を取得し、プランタジネット朝の王宮として建設を始めました。その後、数代の王によって使用されましたが、やがて衰退し放棄されました。
この宮殿は王室の祝宴の場として使われ、特にリチャード2世の時代にはクリスマスの集まりが開かれ、ここから公式な発表が行われました。こうした行事は、この宮殿が宮廷生活の中心であったことを示しています。
遺跡は私有の庭園内にあり、国の指定記念物に登録されています。私有地のため、見学は事前の予約が必要で、考古学的な保護の要件に従う必要があります。
14世紀にペストが流行した際、エドワード3世は宮廷の行政機構全体をキングス・ラングリーに移し、一時的にここを王政の本拠地としました。この異例の移転は、危機の際に王権の継続を維持するうえで、この場所が重要だったことを示しています。