イナクセシブル島, 南大西洋の島、イギリス領
イナクセシブル島は南大西洋のトリスタン・ダ・クーニャ諸島に属する火山島で、主島の南西31kmに位置します。最高点のスウェイルズ・フェルは581mに達し、面積12.65km²の島は約100万年前に最後に活動した休火山です。灰色の岩の崖が玉石の散らばる岸辺からそびえ、緑の岬が海岸沿いに連なります。
オランダ船ナハトグラス号はヤン・ヤコブスゾーン指揮のもと1656年1月に島を視認し、その名を付けました。1778年にはフランス船長デチェヴリが「イナクセシブル」と改名したとされます。ドイツ出身のシュトルテンホフ兄弟は1871年から1873年までアザラシ猟のため滞在し、HMSチャレンジャーに救助されました。1976年のトリスタン・ダ・クーニャ保全条例で自然保護区となり、2004年にはゴフ島とともにユネスコ世界遺産に登録されました。
名前は、上陸したものの内陸に達せなかったオランダ人乗組員に由来するとも、1778年に上陸できず島を改名したフランス人船長デチェヴリに由来するともいわれます。トリスタンの住民は長く海鳥の採取を許されており、現在はトリスタンのガイドだけがクルーズ船を上陸させています。
訪問には、トリスタン・ダ・クーニャ行政の公式許可と、この辺境の地域へ向かう珍しい船の席が必要です。唯一の上陸地点は北西海岸の狭い小石の浜辺にあり、穏やかな海の状態でのみアクセス可能です。
世界最小の飛べない鳥であるインアクセシブルクイナはこの島だけに生息し、島には陸生哺乳類・爬虫類・両生類・チョウは確認されていません。周囲22kmの水域は1997年に自然保護区となり、上陸にはトリスタンのガイドの同行が必要です。