アブリトゥス, ブルガリア、ラズグラドの遺跡
アブリトゥスはラズグラドにあるローマ時代の要塞で、広い範囲にわたって築かれた堅牢な石造りの城壁が特徴です。現在の遺跡には、主要な城門、居住区、行政建物の遺構が残り、発掘調査で見つかった出土品を展示する博物館もあります。
この要塞は、ローマ統治時代にこの地域の軍事・行政の中心地として建設されました。251年、ここでローマ軍とゴート族の戦士との間で大きな戦闘が行われ、属州の歴史における転換点となりました。
この集落にはローマ人、トラキア人、ゴート人が住み、同じ場所で共存し、共に礼拝しました。宗教的な建物は、異なる人々が地元の神々と外来の信仰を日常生活の中でどのように並行して用いていたかを示しています。
この遺跡は開かれており歩いて回れるので、訪問者は敷地内を巡りながら古代集落の規模と配置を把握できます。併設の博物館とマルチメディアセンターでは、展示された遺物や、要塞での生活に関する情報パネルを通じて背景知識を得られます。
要塞の東壁付近での発掘調査により、5世紀にさかのぼる数百枚の金貨の隠し場所が発見され、この集落の繁栄に関する貴重な知見がもたらされました。これらの金貨は、当時この場所がローマ属州にとって重要な経済的価値を持っていたことを示唆しています。