港珠澳大橋, 中国、珠江デルタの橋梁・トンネル横断路
香港–珠海–マカオ大橋は、珠江河口の伶仃洋と九洲航道をまたぐ全長55キロメートルの橋梁・トンネル構造で、香港、マカオ、珠海を結ぶ。主橋は29.6キロメートルで、航路の上を渡る支間280〜460メートルの3つの斜張橋区間と高架部、ブルードルフィン島とホワイトドルフィン島の間の6.7キロメートルの沈埋トンネルを組み合わせる。淡灰色の橋桁は対になった橋脚に支えられ、中央部では逆Y字形の細い2本の主塔が桁の上に立ち、細いケーブルが路面へ扇状に延びる。
ホープウェル・ホールディングスのゴードン・ウーは1983年、チェサピーク湾ブリッジ・トンネルに着想を得て珠江デルタ河口に橋とトンネルの構想を提案し、珠海市は伶仃洋大橋として推進、1997年12月に実現可能性調査が承認された。2005年にシングルY案が採用され、2009年12月15日に着工、2018年10月24日に開通した。前日には習近平が開通式に出席した。建設中に作業員19人が死亡した。
「港珠澳大橋」という名称は、単一Y案が採用された2005年に決まった。施設は港珠澳大橋管理局が管理し、維持保全も担う。開通により三地域間に「1時間生活圏」が生まれた。
この横断施設は三つの異なる出入境管理区域を結ぶため、運転者は片側だけでなく両端で入国審査を受ける。香港登録車はマカオへ直接乗り入れられず、珠澳口岸人工島には海外車両用3,000台分とマカオ車両用約5,100台分の駐車場がある。香港口岸からは乗り継ぎ客向けに空港のスカイピアへ連絡バスも出ている。
沈埋トンネルは、オランダ企業が15億元を要求したため、その特許を使わずに建設された。中国は4年かけて独自の接合技術を開発した。トンネルは33の沈埋管節からなり、各節の幅は37メートルで、最後の継ぎ手は2017年5月にわずか1日で設置された。