Pegtymel Petroglyphs, ロシア・チュクチ自治管区にある考古遺跡
ペグティメル岩刻画は、ロシア極北東部、東シベリア海に近いペグティメル川沿いにある先史時代の岩面刻画です。彫刻は暗い岩肌に施され、白い石英の線で図柄が描かれています。
ソ連の地質学者が1967年にこの彫刻を発見し、その後の研究で約2,000年前のものと推定されました。この遺跡は、ロシアで北極圏より北で見つかった先史時代の岩絵としては唯一のものです。
彫刻には、クジラやトナカイの狩りの様子や、犬を連れた集団でボートに乗る人々が描かれています。これらのイメージから、かつて北極圏で暮らしていた人々がどのように日々の生計を立てていたかを直接感じ取ることができます。
この遺跡はロシア北東部の辺境にあり、ヘリコプターでしか到達できず、事前の計画が欠かせません。現地にはサービスや避難所はなく、北極圏の天候は急変することがあります。
彫刻の中にはキノコのような形の頭を持つ人物像があり、幻覚性キノコを用いた儀式との関連を示唆する研究者もいます。このような描写は、世界の先史時代の岩絵の中でも極めて稀です。