上淀廃寺跡, 米子市にあるかつての寺院の遺跡
上淀廃寺は、丘陵の中腹に沿って南北に並ぶ本堂と3基の塔を含む寺院建物の基壇が残る遺跡です。遺構からは、初期仏教建築の構造的な細部がうかがえ、伽藍の入念な計画性が示されています。
1991年から1993年にかけての発掘調査により、飛鳥時代後期の寺院構造が明らかになり、10世紀の火災で焼失したことが判明しました。この火災により寺院の使用は事実上終わり、現代の考古学者のために物理的な遺構が保存される結果となりました。
この遺跡には、本堂から出土した初期仏教壁画の断片が含まれており、日本最古級の宗教芸術の一部とされています。これらの断片は、この地域における仏教の最初期に、仏教コミュニティが視覚芸術を通じて信仰をどのように表現したかを示しています。
見学者は、遺跡近くにある上淀白鳳の丘展示館で出土品や復元模型を見学できます。展示館では、発見の概要と遺跡の歴史について分かりやすく解説しています。
この寺院は、3基の塔と二重基壇を持つ珍しい伽藍配置を示し、百済の建築技法からの影響が見られます。これらの設計特徴は、初期の日本の建築家が韓国の建築慣行から着想を得ていたことを示唆しています。